手づくりパン講座 〜MEMBERs Only〜

■手づくりパン講座FAQ

テキスト1関連の質問

ポーリッシュ法で作るフランスパン

ポーリッシュ法で作るフランスパン

成形の時のキャンバスシートの役割がわかりません。別になくてもいいのでしょうか?

 キャンバスシートは、成形の時に、生地がお互いにくっつかず、形が崩れないように使うものです。

あった方がいいのですが、なくても別なもので代用しても、形が崩れなければよいでしょう。値段も安いですから、できればご用意ください。

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フランスパンの材料にモルトシロップを入れる理由を教えて下さい。

 モルトシロップは麦芽を煮詰めた物で、イーストが発酵するための餌の役割をしています。食パン生地の砂糖と同じで、発酵を促進する働きがあるのです。フランスパンは生地がリーン(シンプル)なので、他に何も入れないことが重要です。

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モルトエキスはモルトシロップと使用用途が違いますか?

 モルトエキスはモルトシロップと同じ用途でお使いいただけます。

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フランスパンの材料にモルトシロップとありますが、代わりにモルトパウダーを使う場合の分量はいくらになりますか?

 モルトパウダーは、商品によっては0.1〜0.2%というものや、0.6%というものもあります。商品説明に従ってください。

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モルトシロップが近くのお店に売っていません。代わりになるものがあれば教えてください。

 モルトシロップはテキストで説明しているとおり、麦芽を煮詰めた物で、イーストが発酵するための餌の役割をしています。

 砂糖や蜂蜜が代用と言えば言えるのですが、フランスパンは生地がリーン(シンプル)なので、他に何も入れないことが重要です。 違う物を入れてしまうと、それは本来のフランスパンではなくなってしまいます。ですから代用品などは考えずに、伝統的なモルトシロップ(パウダー)をお使いになることをお勧めします。

お近くで購入できない時は、通信販売をご利用ください。

株式会社 富澤商店
神奈川県相模原市東淵野辺4-26-9
電話:042-776-6488(代表)

受付時間は平日9:00〜17:00、土曜9:00〜15:00
http://www.tomizawa.co.jp/

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バゲットで使用したモルトシロップが余ってしまいました。これ以外に何か使い道はありますか?

 ベーグルを茹でる時にお湯に入れておくと、生地にツヤが出ます。

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フランスパンは、前日から種作りをしないと作れないのですか? 急に朝から作ろうと思っても前日の種づくりができていないと、フランスパンは作れないのでしょうか?

 フランスパンのようなリーン(シンプル)なパンの場合、小麦の旨みを引き出すような作り方をすることが大切です。ポーリッシュ法の場合、25〜30℃のところに4時間くらい置いておくと種が完成しますので、それからパン作りを始めても良いでしょう。

 こうしたパンは、いきなりストレート法で短時間の発酵で作っても、イースト臭くてあまりおいしくないために、低温長時間発酵法というものが生まれたのです。

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発酵させたポーリッシュ法の写真がありますが、使用しているボウルの容量を教えて下さい。

 直径21cmくらいのものです。

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ポーリッシュ法の生地がゆるくてこねるのに苦労しています。どうすればうまくまとまりますか?

 ポーリッシュ法で作る生地は、もともとゆるめの生地ですのである程度はベタベタして当然です。こねの作業をしっかりとすることで、多少改善します。

 また、適度に打ち粉をすることと、手早く持ち上げて打ちつける作業に慣れることが大切です。

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ポーリッシュ種の発酵の適温は何℃でしょうか?

 25〜30℃です。

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ポーリッシュ種を作りましたが、翌日見るとほとんど発酵していませんでした。室温で2時間、冷蔵庫で15時間保存しました。

 材料を混ぜた後、室温に置く時間を2時間以上に延ばし十分発酵してきたことを確認してから、冷蔵庫へ入れてみてください。

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パンの種類によって、ミキシング方法が違う理由について教えてください。例えば、食パンはよくこねるのに対して、フランスパンはあまりこねすぎないようにします。これらのミキシング方法が違う理由がよくわかりません。

 フランスパンは準強力粉を使い、クラムをきめ細かくしないで泡を大きめに作って、皮がぱりぱり、中もっちりのフランスパンらしい食感を出します。そのために長時間低温発酵を行って小麦を熟成させ、旨みを引き出すのです。これに対して、ロールパンは粉も違いますし生地も違いますし、何より、皮も中もふわふわに作りたいのです。
フランスパンは皮がぱりぱり、中もっちりに作りたいので、そういう目的の違いのために材料もこねる方法も違うわけです。

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フランスパンをつくる時、手ごねではなく、ホームベーカリーでこねても良いのでしょうか? フランスパンをホームベーカリーでこねる場合、5分ほどで取り出すと良いというレシピを見たのですが、特に問題はないでしょうか?

 こねをホームベーカリーで代用するのも、悪いことではありません。ただ、しっかり記録を取って、何分こねたらどうであったという経験値を積み上げてください。その上で、おいしくなる方法を探すようにしましょう。フランスパンの場合はこねすぎないほうがいいので、5分でも適正なこね時間であればかまわないのです。

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フランスパンのたたきのグルテン膜のチェックでは、食パンほど薄く膜を張らなくても良いのはなぜでしょうか? また、表面が食パンほど滑らかにならなくても良いのはなぜでしょうか? それから、食パンとフランスパンの生地のこね上がりの適温が違うのはなぜでしょうか?

 食パンとフランスパンでは目的が違うからです。フランスパンは準強力粉を使います。準強力粉は強力粉に比べててグルテンのつながりが悪く、やわらかいべたつきやすい生地になります。この生地の気泡を大きくさせるため、ミキシングは控えめにして発酵時間を長くとります。

 またフランスパンのこねあがりの適温は約26度で、ここから30度までじっくりあげていくという作り方をするのです。作業する際には注意しましょう。

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生地をボウルからキャンバスシートへ移すと、いつもくっついてこねが上手くできません。そのため、たたきまでに時間がかかり、体力も消耗してしまいます。シートの上に粉を薄くふっておいた方が良いのでしょうか?

粉はたくさん振っておいてください。たたきは20〜30分で済ますようにしましょう。

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ハムチーズパンは、なぜ手刀で半分に分割するのですか?

 大きめな生地でベンチタイムを取って安定させるのが一つの目的です。 そして最後に目的の大きさで分割するのですが、生地を最終的に切る場合には、 刃物ではなく手刀のように柔らかく切り、生地の表面を壊さないということを知ってほしいからです。

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ドゥミバゲット・ベーコンエピ・ソーセージチーズパンは それぞれ何センチに仕上げるのでしょうか?

 約28cmです。
 パンの成形時のサイズというのは厳密なものでなく、分割した重さの生地をだいたいこのくらいの太さに成形します。
 また、ホイロしてもサイズが変わります。 ベーコンエピ・ソーセージチーズパンは、何センチと決まってはいません。 長さはベーコンやソーセージの長さに合わせて伸ばしてください。 (ソーセージパンは両端に1センチくらい余裕をとってください) ソーセージやベーコンの長さによって、やや厚めの生地なのか 薄めの生地なのかという違いは出ますが、 どちらにしても美味しくできます。

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フランスパンのホイロで、ドゥミバゲットとプチパンではキャンバスシートで仕切るのに対し、ベーコンエピとソーセージチーズパンはオーブンペーパーの上に載せるだけですが、なぜそのような違いがあるのでしょうか?

 ドゥミバゲットとプチパンをキャンバスシートで布取りをするのは、生地がだれて横に伸びないようにするためです。ベーコンエピやソーセージパンは中にベーコンやソーセージなど油分の多いものが入るので、オーブンペーパーで油を吸うようにします。それから、切込みをいれて成形するので生地をあまり上に持ち上げる必要もないためです。

 パンは使用する粉や成形によって作業の工程なども変わってきます。それぞれに合った方法で作っていきましょう。

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ドゥミバゲットを作っていて、ホイロまでは良いのですが、クープを入れた後、ふくらんでいた生地が横にだれて、焼成してもふくらまず、思ってるバゲットの形になりません。ホイロの時間は30℃で65分かかったのですが、過醗酵してるとふくらまなかったりするのでしょうか?

 横にだれないようキャンバスシートを使うのですが、厚手のキッチンペーパーのようなものでも代用できますので、粉を振ってから、波形を作ってその間に入れ、ホイロすることをやってみてください。天板に移す時に、クープを入れてすぐ焼くのですが、この時にだれるようでは生地が過発酵でだめかもしれません。

 ホイロの30℃で65分は普通の範囲に収まりますので、これだけでは過発酵かどうかは判断できません。フロアタイムやベンチタイムの時間もテキスト通りかどうか確認しながら作業しましょう。

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クープナイフを上手に入れるコツを教えてください。

 まず、生地を成形する段階で、皮がピンと張った状態に仕上げましょう。あまりしっとりしていると切れにくいので、表面はやや乾きめ位が良いです。

 そして、クープナイフは勢いよく差し込まずに、表面の皮1枚を削ぐような感覚で鋭く切れ目を入れてください。

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市販のレシピ本によっては、クープナイフを濡らしてからクープを入れるという記述がありますが、プロのパン屋さんも濡らしているのでしょうか? 濡らすことによって何の効果があるのでしょうか?

 プロのパン屋さんは濡らしておりません。ただ、ブログなどのクープのコツの記事では、濡らすと生地にくっつかないという情報もありますので、実際にやってみて、比べてみて、自分に合う方を活用してはいかがでしょうか。

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クープナイフは、使用後は洗浄するのでしょうか? それとも、濡れふきんで拭く程度で良いのでしょうか? それと、両刃カミソリの交換時期の目安はどのくらいでしょうか?

 プロのパン屋さんのクープナイフの扱いは誠にぞんざいで、普段は磁石で窯や冷蔵庫などにくっつけてあります。使うときに外してきて、クープを入れたらまたくっつけています。洗うというようなことはありません。
 プロは毎日使うものなので、それでいいのでしょうが、私たちは1回使えばしばらくはしまっておかなければなりませんので、きれいに拭けばよいでしょう。洗った場合は、よく乾かさないとサビてしまいます。 なお、交換時期ですが、切れが悪くなったときに交換するようにしましょう。

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フランスパン風のパンで、クープの切り口にバターをはさんで焼くと、パンにどういった作用や効果があるのでしょうか?

 クープを開かせるためのひとつの方法です。本来ならばクープを入れた切り口は、まずクラムが蒸気で濡れて糊化し、そこが焼き固められますが、生地が中から窯伸びしてクープのところから、ぱっくり割れて口があくわけです。
 ところがあまりに糊化が強すぎたり、生地があまり釜伸びしなかったりすると、クープ割れが起こりません。そこで、クープの切れ目に油脂(バターやショートニングなど)を置いておくと、油が水をはじくために糊化がそこだけ起こりませんので、ぱっくりクープが割れるということなのです。

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フランスパンが上手に焼けたかどうかの見極めポイントを教えてください。

 上手に焼けたフランスパンは、外皮が厚めで香ばしくクラムはしっとりして大小の気泡が出ます。

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クラストがパリっとならず、クープもきれいに開きません。

  1. 生地の問題

    伸展性のよい生地にする。

    生地はこねをきちんとするが、こねすぎない。しばらく寝かせるオートリーズ法を併用しても良い。成形を 締めすぎない。(ビデオの森先生の手つきをよく見てください)。

  2. クープの入れ方

    カミソリをほぼ水平にして皮をはぐような気持ちでクープを入れる。深さは2〜3ミリ。

  3. 予熱は高めに
  4. オーブンの最高温度で予熱。できたら300℃程度で。オーブン内には小石や石板、銅板、タルトストーンなどの蓄熱材を容器に入れておくとなおよい。

    もちろん天板も一緒に予熱。

  5. 生地を素早く入れ、蒸気を入れ、焼成する。

    温度が下がらないように素早く生地を入れ、水を容器に注ぐか、生地にスプレーする。 蒸気が多すぎると開いたクープをぬらしてくっつけてしまうので、ほどほどにする。

    なお、生地の扱いは慎重に。スリップピール(パンを載せる細長い板)を使うといいでしょう。

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30ccの水を入れる溝がないような感じなのですが、金属製の容器に入れる 場合 鉄板の上にパンと一緒に置いたほうがいいのですか?それともオーブン 内の鉄板の下とかに置いてもいいのでしょうか?

 どこにおいても、どちらでもかまいません。要するに、庫内が蒸気で満たされれば良いのです。水の容器をおく代わりに霧吹きでたっぷり水を吹いておくのもいいでしょう。

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フランスパンを作ると、どうしてもクラム部分の目が詰まってしまいます。何が一番の原因でしょうか?

 大きな気泡のパンを作るには、以下の点に注意しましょう。

  1. 水分を多くし過ぎない(70%以下)
  2. ミキシングを少なめにする
  3. 発酵は十分にさせる
    生地がべたつくのも、発酵が足りていないせいと考えられます
  4. .丸めや成形の時にガスを抜きすぎない

 なお、カリっとさせるには、十分な蓄熱のあるオーブンで行うことと、蒸気を十分に入れてやることが必要です。霧吹きをしても良いでしょう。

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フランスパンの小物は、220℃で25分焼成となっています。食パンの小物は、15分焼成となっていたのですが、フランスパン生地はなぜ焼成に時間がかかるのでしょうか?

 フランスパン生地の小物は、食パン生地の小物と比較して生地の水分が多いからです。また、大きさも食パンの小物の2倍以上ありますので、その分時間も長くなるわけです。

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教材のDVDでは、フランスパンを焼くオーブンの中にタルトストーンが見えますが、必ず使う必要がありますか。

 フランスパンなどのハード系のパンでは蒸気焼成する時に水(お湯)をかけて使用しますが、庫内に霧吹きをして焼成することもできますので、必ず使うということではありません。

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焼きあがり後、おいしいパン屋さんで売ってるパンのように、大きな気泡があったり小さかったりしたフランスパンをつくりたいのですが、気泡がイマイチです。ガス抜きをしすぎているのでしょうか?

 フランスパンの大きな気泡は、おいしさの証ですね。こういったパンをつくるためには、食パンのようにこねすぎないでほどほどにすることです。ガス抜きもほどほどにしましょう。発酵時間はしっかり取り、生地にストレスを与えないように成形し、十分ホイロし、高温で焼きあげることが重要です。また蒸気をたくさん入れて表面を糊化して焼くと、それがぱりぱりのクラストになります。

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ドゥミバゲットをつくりましたが、翌日は固めになってしまいました。ビニールの袋に保存したのですが、仕方ないのでしょうか?

 無添加の手づくりパンは、翌日ある程度固めになるのがふつうです。

市販のいつまでも固くならないパンは、そのための薬品類が添加されている可能性があります。

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