◇ 10月のバラの手入れポイント ◇
爽やかな季節到来と共に秋の開花が始まります。気温の低下で花保ちはよく、花色も鮮やかな秋のバラを心ゆくまで楽しみましょう。
■病害虫の防除
気温の低下に伴ってウドンコ病が蔓延し、降雨のたびに黒点病も広がってきますので、発生を見たら早めに定期散布に治療剤を上乗せして防除します。また、オオタバコガの幼虫は依然として発生し、蕾を盛んに食害しますので、その他の害虫への対策も考えて、特効薬スピノエースかアファームをレシピに加えます。ハダニには気温が低くなりますので、対策は要りません。薬剤散布しても花は汚れませんので開花中も実施します。
■施肥と水遣り
地植えの株には施肥、水やりとも不要ですが、鉢植えには上旬まで液肥を与え、置き肥はしません。枝が伸びて茂り蒸散量が増えますので、水やりは乾き過ぎてしおれないように気をつけます。
■除草と咲きがら摘み
開花が始まる前にぜひとも除草をしておきたいものです。ハコベなどの冬草が繁茂してきます。小さなうちに除草して株元をきれいに保ちます。
中旬を過ぎると花も見頃になってきますので、それまでに咲いてしまった貧弱な花は早めに摘んでおきます。中旬以降も庭を小綺麗に保ち、花びらが散り始めて見苦しくならないよう、また結実させないようこまめに見回って、早めに咲きがらを摘みます。
■台風対策
開花間近になっての強風は大きな被害になりますが、襲来が避けられない場合は9月に準じて対策をとります。
■来シーズンの準備
そろそろバラ苗業者のカタログが出揃う時期です。各地で展覧会も催されますので、来シーズンの準備をしますが、鉢植えは別にして、この時期の裸根苗は早めに掘り上げてむりやり剪定をして、冷蔵したものなので、これを植えてすぐ萌芽しても寒さが来て生育が止まり花は咲きません。無駄伸びになってしまうので、休眠する11月下旬まで購入を待つか、欲しい品種が品切れにならないうちに注文し、納期を12月にして注文をしておくと安心です。
◎以上の作業は関東以西の作業となります。北の地方や降雪地帯にお住まいの方はテキスト2、112ページの平均気温表をご覧いただき、時期をずらして作業しましょう。