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「CAD利用技術者試験」はCSAJの実施する民間資格試験です。合格すると「CAD利用技術者」の資格を得られます。「CAD利用技術者試験」は1990年にCADインストラクター認定試験として始まってから20年近い歴史を持ちます。いくつかあるCAD資格の中でも特に知名度が高くて、毎年2級は2万人以上、1級でも5千~8千人が受験する人気がある資格です。
試験は2級試験と1級試験に分かれています。2級試験はパソコンや製図などの知識とCADの知識を問う筆記試験(枠内に記号を記入する記入式マークシート)です。
1級試験は機械試験と建築試験に分かれており、どちらか一方を選んで受験します。専門知識を問う筆記試験と、実際にノートパソコンとCADソフト(受験者自身が会場に持ち込む)を使って製図を行う実技試験の両方を受けます。作成した図面はUSBフラッシュメモリで提出します。
試験は毎年2回、6月と11月に行われています。試験は1日で行われ、午前中に2級試験、午後に1級試験が行われます。
2級試験は誰でも受験できますが、1級試験は原則として2級試験合格者しか受験できません。ただし、2級試験と1級試験は同時受験することが認められていますので、午前中に2級試験を受けて、(2級の合否にかかわらず)そのまま午後に1級試験を受験することができます。
社団法人コンピュータソフトウェア協会の略称です。CSAJは経済産業省が認可した社団法人です。CAD利用技術者試験の実施母体です。試験に関してはCAD試験センターが管轄しています。
CSAJホームページURL http://www.csaj.jp/
CAD利用技術者試験センター内 カスタマーサービス
TEL: 0120-044-506(平日10:00~17:00)
Email: cad_cs@csaj.jp
CSAJの発表による平成18年度前期の2級試験合格率は46.3%でした。
1級試験の合格率は建築25.5%、機械21.7%でした。
詳しくはCSAJのホームページの「CAD利用技術者試験」の「受験サポートガイド・参考資料」の「1級/2級受験者統計データ」のページに書いてありますので、そちらをご覧ください。
前期試験(6月中旬実施)の申込期限は4月下旬、後期試験(11月中旬実施)の申込期限は9月下旬です。期限までに申し込まないと試験は受けられません。したがって、次の試験まで1か月以内の場合には受験することができません。
「2級試験」の受験に必要な知識はテキスト1で学べます。「1級試験」の受験に必要な技能と知識はテキスト2ないし3と4ないし5で学べます。テキスト1冊を学習するのに必要な期間の目安は、およそ2か月間です。この他に復習や練習にも時間を取る必要があります。CADの知識をまったく持っていない方が受験するのに必要な学習期間の、おおよその目安は次の通りです。
次回の試験まで2か月以内の場合
2級試験に合格できるだけの学習ができるかどうか微妙なところです。余裕があれば、試験に慣れるために1・2級とも受験する方がよいのですが、それが無理なら、せめて2級だけでも受けてみましょう。どうしても余裕がなければ受験を見送って、その次の試験を目指しても良いでしょう。
次回の試験まで3~4か月ある場合
2級試験に合格できるだけの学習はできるでしょうから、2級試験は受験しましょう。余裕があるなら、1級試験も試しに受けてみると良いでしょう。
次回の試験まで5か月以上ある場合
1級試験にも合格できるだけの学習ができるでしょうから、がんばって1・2級同時合格を目指しましょう。
1級試験を受験するために必要なCADソフトは、受験対象CAD判定サービスで判定されたものとなります。
当講座ではその中から次の2本のソフトの学習ができるようになっています。
AutoCADは受講生特別割引価格で通信販売を行っております。Jw_cadは教材CD-ROMに収録されております。
AutoCADは汎用CADなので、建築製図の仕事も機械製図の仕事も受けられます。Jw_cadは建築に特化されているので、建築や土木以外では使いづらいかもしれません。事実上のCAD業界標準ソフトでもあるので、おすすめなのはAutoCADです。
しかし、建築製図関係の仕事をするなら、Jw_cadも必須と言っていいでしょう。建築業界では広いシェアがあります。試験はAutoCADで受けたとしても、建築の仕事をしたいなら建築試験合格後にJw_cadの操作法も学んでおきましょう。逆に、Jw_cadで試験を受けた場合でも、AutoCADの使い方は身に付けておいた方がいいでしょう。
建築以外の業界で働くのならば、Jw_cadはほとんど使われていないので、無理に学習する必要はないでしょう。
Jw_cadはフリーソフトなので、最新版はインターネット上に公開されています。こちらをダウンロードして使用することができます。以下のページからダウンロードできます。ダウンロードした実行ファイルをダブルクリックすれば、インストールできます。
J1級試験を個人で受験するには、ノートパソコンを試験会場に持参する必要があります。このノートパソコンは、一般のレンタルサービスで借りた物でも受験できます。絶対に持っていないと受験できないわけではありません。
J1級試験は実際に作図作業を行います。こういった作業は、使い慣れた機械を使った方が効率が良くなります。試験時間には限りがあるので、使い慣れたご自分のノートパソコンがあった方が有利になるでしょう。機械に慣れるために長期間レンタルすると、買うのと大差ない費用がかかります(およそ月3万円程度なので4か月間借りれば12万円)。できるなら、ご自分用のノートパソコンをお求めになった方が良いでしょう。
2008年現在では、著作権法の関係により、1本の使用ライセンスが大変厳しくメーカー(Autodesk社)によって管理されている状態です。具体的には、ソフトのインストール後にユーザ登録とアクティベーションという操作を行なうことによってユーザーはAutoCADの「使用権」を購入しているという形になっています。
1本のAutoCADソフトは原則として「デスクトップ」と「ノートパソコン」の両方にインストールすることは認められており、これをポータブルライセンスといいます。しかし使用する場合にはライセンスを移動させる必要があります。また、一度に1台しか動かせないように設定されています。
Autodesk社のHPにこのポータブルライセンスユーティリティに関する詳しい操作方法も書かれていますので御覧ください。
http://tech.autodesk.jp/faq/user/result_dd.asp?QA_ID=2321
AutoCADのオーソライゼーションコード(アクティベーションコード)のポータブルライセンスの件は大変重要です。上記の方法でうまくいかなかった場合などにはコードの再発行の請求が必要となってしまう場合もあります。もし上記のURLの手順でうまくいかない場合には、詳しい状況をAutodesk社まで直接お問い合わせ下さい。
【Autodesk社ユーザ登録センター】
営業時間:月~金 10:00-19:00
TEL: 03-6221-1790
FAX: 03-6221-1791
E-mail: japan.register@activation.autodesk.com
AutoCADかJw_cadが快適に動くだけの性能があれば十分です。次のスペックを目安にしましょう。できる限り推奨以上の環境を整えましょう。高性能なほど快適に使用できます。
※OSやCPUなどの言葉の意味が分からない場合は、テキスト1の第4章を念入りに学習しましょう。
※AutoCADを使用する場合には、インターネットに接続可能な環境が必要です。
見事に試験に合格したら、ぜひ学習サービス課までご連絡ください。
あなたの合格のお祝いに、記念品をお贈りいたします。2級試験、1級試験それぞれに記念品をお贈りいたします。