皆さまこんにちは!
この夏は毎日きびしい猛暑が続いていますが、お元気にお過しでしょうか。ヨーロッパも猛暑だったそうですし世界的に異常気象が進行している感じがしますね。
こんな猛暑では食欲も落ちるし、つい冷たい物ばかりに手が伸びますね。いろいろな食材をバランスよく食べて体調には気をつけたいものです。

先日、岡山の友人が家庭菜園のお野菜を送ってくれました。ご両親が趣味で楽しんで作っているそうです。
穏やかな優しい味の野菜さんたち。野菜って、作る人に似るもんだなぁ~と、しみじみ思いつつ味わいました。

▼ふぞろいの優しい野菜さんたち
ふぞろいの優しい野菜さんたち

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今回のテーマは「乳酸菌」です。
腸内環境を整え、免疫力アップにもなり、アトピーや花粉症にも良いと言われ、注目されていますね。最近では腸内環境が整うとストレスやうつ病の改善にもなると言われています。なんだか良いことだらけですね。

そして乳酸菌の中でも「リジュベラック」と呼ばれる玄米発酵液について注目してみました。
ナチュラルフード系のことに興味のある方なら、すでにご存知の方も多いかと思います。「リジュベラック」とネット検索すると様々な作り方や意見などが書かれています。

リジュベラックは発芽玄米を作る過程でできる、発酵液のことを言います。お米の副産物ですね。他に大麦、ライ麦などの穀物類からも作ることができます。発酵液は植物性乳酸菌が含まれています。

一般的に乳酸菌と言えば、その代表的な食材はヨーグルトやチーズに代表される乳製品(動物性)です。
植物性乳酸菌は、あまり耳慣れない言葉でしたが、日本の伝統的な食材である味噌、しょう油、ぬか漬け、などの発酵食材には豊富に含まれています。
最近は植物性乳酸菌のヨーグルトや米乳(ライスミルク)が市販されるようになりました。

そして自家製リジュベラックをドリンク飲料として飲んだり、手作りのヨーグルトを作る人が増えています。まだ未体験の方もあるかと思いますので、ちょっと作って写真撮ってみました。自家製でできると、なかなか便利な様子なんです。

その前に、乳酸菌にとは?(バクテリアの一種です)
「動物性乳酸菌と植物性乳酸菌」があります。その違いについても、メモしてみます。

動物性乳酸菌と植物性乳酸機の違いと特徴

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※動物性乳酸菌と食材

乳製品に含まれる動物性の「乳」に由来するもので、チーズや、ヨーグルトなどが一般的に知られています。
乳製品以外には、くさや・塩辛・鮒寿司・ニシンの糠漬け・かつお節など、発酵した肉や水産発酵食品があります。例えば、あの臭~い「くさや」は、くさや汁(発酵液)に漬け込んで作られますが、このくさや汁には乳酸菌の仲間が含まれています。

※特徴

動物性乳酸菌は「糖をエサにして(分解する)」ことで生き続ける菌で、糖が一定の濃度を保っていないと生存できない・栄養が豊富な場所でないと生存できない、強い塩分で死滅してしまう、といった特徴があります。そのため、摂取してもそのほとんどが腸内に到達することができないうちに死滅してしまいます。

腸に到達しないうちに死滅してしまうのであれば、摂取してもあまり意味がないように思われますが、動物性乳酸菌には重要な役割があり、生きた菌のまま腸まで到達する「植物性乳酸菌」のエサになり、植物性乳酸菌の働きをより活発化させる役割があると言われています。
(乳酸菌の働きについて述べているので、動物性の肉そのものは植物性乳酸菌のエサにはなりません。)

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※植物性乳酸菌

植物性乳酸菌は、伝統的な日本食材である、ぬか漬けや、味噌、醤油、みりん、納豆、など、日本のソウルフードと呼ばれる食材に豊富に含まれています。

※特徴

植物性の発酵食品に含まれる植物性乳酸菌は、食品の保存力を高めるために塩や酢などを大量に使用します。塩分や酸などの、刺激の強い環境でも生存し、増殖することができる植物性乳酸菌は、耐塩性・耐酸性が高く、過酷な環境に強い微生物と言えます。
植物に含まれるブドウ糖や麦芽糖などが栄養源で、これらの糖分をエサとして吸収でき、栄養が乏しい所やバランスが悪い所でも生存・増殖できます。こうしたことから、有効性は動物性乳酸菌よりも植物性乳酸菌のほうが高いとして、注目されています。

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※乳酸菌はバクテリアの一種で微生物「目に見えない微小な生命体」です。
微生物=バクテリア(細菌)ウィルス、真菌、及び極小原生動物などを含めた総称です。地球上で最も多い生命体は微生物です。

乳酸菌については文献によると、植物性乳酸菌だけに偏って摂取するのではなく、腸まで届かなくても植物性乳酸菌のエサになる動物性乳酸菌もバランス良く摂ることで、食生活やストレス、運動不足などで増えてしまった悪玉菌を善玉菌に変え、腸内環境を整えていくことがすすめられています。バランスが大事ですね。

植物性乳酸菌・リジュベラック

さて、植物性乳酸菌として注目されているリジュベラックについては、作り方はとてもシンプルです。発芽玄米を作る過程でできる発酵液がリジュベラックです。

この発酵液と豆乳を合わせると 夏でしたら常温で1日~1日半くらいで、豆乳ヨーグルトが出来上がります。ヨーグルトが発酵するには40度前後の温度は必要なので、この夏の常温(暑い)は、条件にぴったりです。

▼リジュベラックと完成した豆乳ヨーグルト
リジュベラックと完成した豆乳ヨーグルト

最上の写真の発酵液を見てみると、表面に薄い膜が張っています。酸味があるお米のとぎ汁ような香りがします。発酵しているので腐敗ではありません。
発酵について、あまり体験がないと「これ大丈夫?」と思ってしまいますね。「発酵と腐敗」の見極めが「わからない~!」という方も多いかと思います。
そこで、初めて!という方のためにリスクの少ない実験をしてみました。発酵と腐敗の違いを体験してみてください。

市販の乳製品ヨーグルトについて

実はわたし、発芽玄米は面倒なので普段作りませんし、豆乳ヨーグルトは市販品を時々購入する程度でした。そして「ゆるベジ」なのでチーズや乳製品のヨーグルトも食べています。
ただ、一般スーパーに並んでいる乳製品のヨーグルトの成分表を見ると、添加物、保存料がいろいろ入っており殺菌されていたりします。「乳酸菌」はどこに?ですよね。

スーパーで比較的安く売っている大手菓子メーカーのヨーグルトの成分表は、こんな感じになっています。
水飴、ゼラチン、寒天などで固めて酵母エキスを加えていますね。ガックリしますね。これは、正直なところ買わないほうがいいですね。ちゃんとしたヨーグルトの成分表は「生乳」と書かれているだけです。

写真の成分のような、ヨーグルト風加工品はまだまだ多いですね。現実がこんなですから、自分で作れるならやってみよう!と思う人が増えても当然ですね。材料費もさほどかからず、健康にも良いわけですから。

▼大手菓子メーカーのヨーグルト成分表
大手菓子メーカーのヨーグルト成分表

少量実験スタートです!

材料は・有機玄米・塩・てんさい糖・水(ミネラルウォーターではなく、浄化した水道水が良い)
実験なので、分量も少なめにしてみました(笑)うまくいけば200ml くらいの植物性ヨーグルトが簡単にできます。

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※上の写真の材料

  • 有機玄米  大さじ3~4
  • 塩     ひとつまみ
  • てんさい糖   小さじ1くらい
  • 水80ml  くらい
  • 容器は、アルコール消毒のスプレーなどをしておく。
  • ホコリよけにかるくフタなど乗せる。
  • 3日前後で少し泡立った発酵液ができる(写真参照)

 発酵液が出来たら、豆乳と混ぜる。

  • 豆乳200ml に発酵液 20ml(10%の割合)をタッパーなどに入れて、ゆっくりかき混ぜる。
  • 日中、光のある場所に置く。夏は常温でOK。(冬は要保温)時々固まり具合を観察する。
  • だいたい1日半くらいで、固まっています。固まっていたら冷蔵庫へ移す。
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目分量みたいな計量ですが、容器の深さ、大きさなどで水の分量は加減して下さい。
玄米に1~1,5cmくらいは水がかぶるような分量が、発酵状態がわかりやすいです。
これで、24時間~48時間くらい常温で置きます。液が発酵していきますので、時々観察して下さい。
発酵してくると、水は濁って、プクプク泡立ち、お米のとぎ汁のような香りと酸味のある香りがします。意外に爽やかな酸味の香りと味です。

もしここで、明らかに嫌な感じの重い異臭がしたり、表面に青いカビが出たりしたら破棄して下さい。
少しスプーンですくって味見してみて、嫌な感じがしなければ発酵液ができています。
豆乳と混ぜる時の目安は10%です。多すぎても少なくても、うまく固まりません。適量が大事。

▼発酵が足りないとうまく固まりません
発酵が足りないとうまく固まりません

上の写真は、発酵が少し足りなかったのと、20%くらいの多め割合で、混ぜたのでした。ちょっと失敗。
リジュベラックで作る豆乳ヨーグルトは、豆腐とヨーグルトの中間のような食感です。残った玄米には、再度水、てんさい糖、塩を加えると、引き続き2、3回は発酵液がつくれます。残った玄米は炊いて食べてくださいね。(数日外出する時は冷蔵庫に入れると発酵が弱まり保存できます)

果物のタネでも作れる?!

玄米以外に種子で作ることも出来ると聞き、梅のタネで試してみました。2週間酢漬けにした梅干しのタネを 水、塩少々、てんさい糖を加えて、数日置いてみました。少し泡だって濁ってきたら味見して下さい。
玄米とは違う、ほんのりフルーティな味と香りでした。(加熱した種子でなく生の物を使ってください)

味見して大丈夫そうだったら、豆乳に10%の割合で混ぜて、1日半くらい日中の明るい場所に置きます。固まっていたら、冷蔵庫に入れて下さい。梅の爽やかな酸味がほのかに香る豆乳ヨーグルトの完成です。

印象としては、玄米リジュベラックよりも固めのしっかりしたヨーグルトが出来ました。個人的には、梅発酵液ヨーグルトのほうがフルーティな味香りで、好みでした!(笑)

種子は、梅、桃、アボカドなどでも作れるそうです。これは、まだ試していないのでどうなるかわかりません。アボカドってどうなるんでしょうかね。

▼酢漬け梅干しのタネ3つで発酵液を作り。10%の割合で豆乳に混ぜます。
酢漬け梅干しのタネ3つで発酵液を作り。10%の割合で豆乳に混ぜます。 酢漬け梅干しのタネ3つで発酵液を作り。10%の割合で豆乳に混ぜます。

慣れてきたら多めの分量でトライ

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《材料》

  • 玄米 1/2カップ
  • 水  2カップ(ミネラルウォータでなく浄水の水道水で)
  • 天然塩 小さじ1
  • てんさい糖や黒糖 大さじ1

《作り方》

  • 玄米は軽く洗う
  • 水、塩を瓶、鍋などに入れる。蓋つきが良い(アルコール消毒してください。テキスト3・P93参照)
  • 1日ほど置くと少し発酵した香りがしてくる(温度によって変わります)
  • 2日目にてんさい糖を入れる(菌のえさになる)
  • 3日目シュワシュワ~とした感じで酸味がでたらOK
  • お米は取り除きます(ご飯として他の玄米と混ぜて炊いてOKです)
  • 液はその後は冷蔵庫で保存OK

※豆乳ヨーグルトを作りたい場合は、豆乳に対して10%の分量を混ぜて、ゆっくりかきまわし日中陽のあたる明るい場所に置く。

※分量多目で作ると発酵している時に、プチュシュワと可愛い発酵音がするそうです。

※液(リジュベラック)はレモンや甘みを加えてドリンクにしたり、植木の水にあげても良いし、味噌、しょ う油などに少量加えて置くなど、お風呂の入浴剤、掃除、洗濯など用途はいろいろあるそうです。 ネットでシェアしているグループもありますから、検索してみてください。

※上記の作り方は知人に教わった作り方分量です。ネットにもいろいろな分量がありますので、ご自分に合う 分量で、お試しください。作るときの気温、湿度などの状況で、出来具合は変わります。薄めのリジュベラ ックで爽やか系のヨーグルトが好きな人もいるし、いろいろです。

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※注意する点
やはり発酵と腐敗の見極め。味、香り、見た目。ヨーグルトがピンクがかったり、舌を刺すような味ですと、破棄してください。初めての方は少量で実験して、ご自分の感性をフルに使って判断してくださいね。
ヨーグルトが固まってから、さらに時間経過すると「過発酵」状態になります。下に酢がたまり上_の方は、
カッテージチーズみたいになります。変色や鋭い味でなければ、カッテージチーズ風に食べられます。

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おまけ情報

▼市販のライスミルク
市販のライスミルク

市販のライスミルクは、甘酒とヤクルトをサラッと薄くしたような味でした。夏バテに良さそうです!

そして下の写真は、ネパールの食材「チウラ」と豆乳ヨーグルトのおやつです。

▼チウラ(左)とダヒチウラ(右)
チウラ ダヒチウラ

「チウラ」はお米を干して潰した保存食です。ネパールでは常備食として便利に使われている食材です。
シリアルのような使い方が一般的で、カレーやスープなどに入れたり、これでインスタントお粥も作れるし、ヨーグルトと合わせると「ダヒチウラ」と呼ばれる食べ物になります。ダヒはネパール語でヨーグルトのことです。少し甘みを加えるとおやつ風になるし、冷やしておくと「ライスプディング風」にもなるので、この夏、ちょっとはまっています。

チウラはネット購入できます。また最近はJR新大久保周辺に「ハラル食材」を扱う店が増えており、イスラム横丁という一角ができています。スーパーなどで見つからない様々な食材、スパイスなどがあります。カレーのスパイスを探しに日本人も多く訪れるそうです。

どの店も小さくて、HPなど持っていませんが、最近いろいろなメディアで紹介されています。 お店の名前やキーワード検索して雰囲気のぞいてみてくださいね。 行った人のブログなども参考になりますよ。

  • グリーンナスコ
  • バラヒフードセンター&スパイスセンター
  • ハラル 新大久保

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さて今回は、乳酸菌のことを(ごく一部ですが)書いてみました。文献を調べると微生物や菌の話は奥が深く、調べるほどに、驚くことがいっぱいです。
生物はウィルスによって進化し、バクテリアによって守られているんだなぁ、ということを改めて知ることができました。
そして醸造、発酵など、食べたことがない美味しい食材が日本中、世界中にあることが想像できます。こりゃ大変!あちこち食べ歩き旅行したくなってきました(苦笑) 

まだまだ暑い日々が続きそうです。
この夏も健康に気をつけて、美味しいナチュラルフードで乗り切りましょう!

太田亜都子 プロフィール
ファッション、インテリアのスタイリストとして婦人雑誌やコマーシャルで活躍。FOOD、アート、ライフスタイルなど衣・食・住・全体をとおしてホリスティックな視点を生かした本の編集、企画、執筆、プロデュース、PRを手がける。自然の循環の中にある食と食文化、食とコミュニケーションなどを多様な視点で多くの人に伝える目的で、企画・執筆を行なっている。

 

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